民泊新法の成立と民泊対策(その1)

マンションの一室等を休憩・宿泊施設として使用する、いわゆる「民泊」について定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が2017年6月9日に成立しました。この法律は来年春に施行される予定です。

既に、東京都大田区など一部地域の国家戦略特区においては、旅館業法の特例により民泊行為が可能となっておりますが、届出がなされないまま民泊行為がなされているケースもあり、様々なトラブルが発生しています。

管理組合の執行機関である理事会においても、
「自分のマンションでも民泊行為が行われるかもしれない。」
「民泊をさせないための有効な手立てがないか。」
といった懸念・不安があるかと思います。

現在、民泊行為の禁止に係る標準管理規約条文案については、パブリックコメント中(意見募集中)ですが、改めて民泊行為の可否については管理規約等で明文化されてみてはいかがでしょうか。

【新法民泊を禁止する場合の条文例】
第○○条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。
2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用してはならない。
3 区分所有者は、前2項に違反する用途で使用することを内容とする広告の掲載その他の募集又は勧誘を行ってはならない。

特に民泊行為はインターネットのウェブサイト等を介してなされることが多いため、第3項のように、それらの行為も禁止することがポイントとなります。

住宅宿泊事業法
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000318.html

「マンション標準管理規約」の改正(案)に関するパブリックコメント(意見公募)を開始(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000143.html

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